2 古村大介、How are you? の頃

今ではすっかり素晴らしきライヴバンドとして、フェスでもイベントでもワンマンでも、自分達の世界を大きく描き出しているNICO。ゴリッとしたロックチューンから伸びやかに翼を羽ばたかせるポップナンバーまで、彼らならではの幅広い楽曲群を縦横無尽に行き来しながら、時に激しくダイナミックに、時に繊細にセンチメンタルに、衝動的でエモーショナルな自らの世界を表していく様を観ていると、これぞロックバンドの醍醐味だよなぁと思わずにはいられないのです。

でも、もちろん、NICOだって初めから今のようなライヴができていたわけでもなくて。最初の頃はバンドのグルーヴやサウンドよりも、とにかく光村の歌——要は、メロディが響いてくるライヴのほうが多かった。つまり、バンド力よりも楽曲力で勝負している、そんな印象のほうが強かったのです。
そんなNICOのライヴが急激に変わっていったのは、『How are you?』でメジャーデビューを果たした頃。それまではどうしても光村に目が行きがちだったのが、他の3人の存在感がぐぐっと前に出るようになり、4人のエネルギーがぶつかり合いながらひとつの大きな塊が生まれていくような、そんなバンド然としたライヴを展開するようになったのです。 中でも、最初に殻を破ったのは、古村。普段の寡黙で柔らかなイメージとは違い、ステージ上で熱いパッションを放出しながらギターを掻き鳴らすエモーショナルな古村の姿は、とても胸に迫るものがありました。当時、NICOのライヴにおける成長は、古村が引っ張っていったように思います。そして、そんな「ライヴバンドとしての成長」の手応えが、"THE BUNGY"を生むことになったのです。

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